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山形県衛生研究所は県民の皆様の健康と安全のために活動しています。

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山形県での麻しんウイルスに対する抗体価調査

令和6年度(2024年度)の調査結果

 山形県衛生研究所では、感染症予防の観点から、山形県民の皆様が病原体に対してどのくらい抗体をもっているか調査をしています。令和6年度は、麻しん(はしか)に対する抗体調査を行いましたので、結果を報告致します。

 令和4年度までゼラチン粒子凝集法(PA法)で検査を実施していましたが、検査キットの製造中止に伴い令和6年度から酵素免疫測定法(EIA法)にて検査を実施しています。
 令和6年度の調査における、年齢群別の麻しんウイルスのEIA抗体保有状況(人数)を図1に、EIA抗体保有率を図2に示しました。
 検査キットの添付文書に従い、EIA抗体価が4.0以上の場合は抗体陽性、EIA抗体価が2.0未満の場合は抗体陰性、EIA抗体価が2.0以上4.0未満の場合は判定保留としました。
 本調査においてEIA抗体価4.0以上の抗体保有率は全体の90%でした。年齢群別では、2-3歳、25-29歳、55-59歳、60-64歳、65-69歳、70歳以上で最も高い抗体保有率(100%)を示し、次いで45-49歳(96%)、30-34歳(95.7%)、50-54歳(93.3%)、40-44歳(91.3%)が90%以上でした。抗体価が2.0未満の抗体陰性者の割合は、全ての年齢群で0%でした。


 麻しんは合併症として肺炎をおこし重篤化しうる、小児の感染症においては重要なウイルス病原体です。 2007年に15歳以上の成人麻しんが全国的に大流行しました。この流行を受けて、2012年の麻しんの排除を目標に、麻しん全数報告、ワクチンの2回接種(1期:1-2歳・2期:小学校就学前)、3期(中学一年生相当年齢)・4期(高校三年生相当年齢)の臨時ワクチン接種、など、全国的な取り組みが強化され、2015年3月27日には、世界保健機関(WHO)西太平洋地域事務局により、日本が麻しんの排除状態にあることが認定されました。
 麻しん排除状態を継続するためには、ワクチンの2回接種・発生動向調査の徹底が大切です。県民の皆様のご協力を引き続きどうぞ宜しくお願いいたします。

 今回の調査に関しては、2-3歳(2名)、4-9歳(6名)、10-14歳(12名)、15-19歳(2名)、20-24歳(11名)、25-29歳(20名)、30-34歳(23名)、35-39歳(26名)、40-44歳(23名)、45-49歳(25名)、50-54歳(30名)、55-59歳(26名)、60-64歳(17名)、65-69歳(4名)、70歳以上(2名)、合計229名の県民の皆様にご協力をいただきました。どうもありがとうございました。また検査の実施にあたっては、保護者の皆様・関連医療施設のスタッフの皆様のご配慮をいただきました。あわせて御礼申し上げます。

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